福岡歯科大学医科歯科総合病院

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歯科医師臨床研修

歯科医師臨床研修プログラムⅡ

令和6年度福岡歯科大学医科歯科総合病院歯科医師臨床研修プログラムⅡ
〔プログラム番号050030301〕

1.プログラムの特色

本院における歯科医師臨床研修は、基本的・総合的な診療能力を有し、口腔と全身との関係を深く理解し、高いコミュニケーション能力と豊かな人間性を備えた、患者から信頼される歯科医師を育成することを目的とする。 福岡歯科大学医科歯科総合病院(管理型臨床研修施設)は医科診療科が設置され、医科・歯科の連携や多職種チーム医療を学ぶのに適した環境である。
本プログラムでは、本院(管理型臨床研修施設)の歯科専門科のうちのひとつを選択する11か月の研修および3週間の口腔医療研修において専門的知識を組み合わせ、全身疾患と口腔疾患との関連にもとづいた診断と治療の必要な症例に触れる研修の機会が多い。また、福岡糸島医療圏の基幹病院である九州大学病院(協力型(Ⅱ)臨床研修施設)においては、さらにがん患者等に対する高度な周術期口腔機能管理などにおける多職種連携を研修できる特徴がある。

2.臨床研修の目標

臨床研修修了時に柔軟に歯科診療を実施できるよう以下の到達目標を策定し、歯科医師として必要な資質・能力(別表.B)の獲得向上に取り組みながら望ましい基本的価値観(別表.A)を有する歯科医師の涵養に資する臨床研修をめざす。

 

1.基本的診療能力等

(1)基本的診察・検査・診断・診療計画

① 患者の心理的・社会的背景を考慮した上で、適切に医療面接を実施できる。
② 全身状態を考慮した上で、顎顔面及び口腔内の基本的な診察を実施し、診察所見を解釈できる。
③ 診察所見に応じた適切な検査を選択、実施し、検査結果を解釈できる。
④ 病歴聴取、診察所見及び検査結果に基づいて歯科疾患の診断を行うことができる。
⑤ 診断結果に基づき、患者の状況・状態を総合的に考慮した上で、考え得る様々な一口腔単位の診療計画を検討し、立案できる。
⑥ 必要な情報を整理した上で、わかりやすい言葉で十分な説明を行い、患者及び家族の意思決定を確認できる。

(2)基本的臨床技能等

① 歯科疾患を予防するための口腔衛生指導、基本的な手技を実践できる。
② 一般的な歯科疾患に対応するために必要となる基本的な治療及び管理を実践できる。
a.歯の硬組織疾患b.歯髄疾患c.歯周病d.口腔外科疾患e.歯質と歯の欠損f.口腔機能の発達不全、口腔機能の低下
③ 基本的な応急処置を実践できる。
④ 歯科診療を安全に行うために必要なバイタルサインを観察し、全身状態を評価できる。
⑤ 診療に関する記録や文書(診療録、処方せん、歯科技工指示書等)を作成できる。
⑥ 医療事故の予防に関する基本的な対策について理解し、実践できる。

 

(3)患者管理

① 歯科治療上問題となる全身的な疾患、服用薬剤等について説明できる。
② 患者の医療情報等について、必要に応じて主治の医師等と診療情報を共有できる。
③ 全身状態に配慮が必要な患者に対し、歯科治療中にバイタルサインのモニタリングを行うことができる。
④ 歯科診療時の主な併発症や偶発症への基本的な対応法を実践できる。
⑤ 入院患者に対し、患者の状態に応じた基本的な術前・術後管理及び療養上の管理を実践できる。

 

(4)患者の状態に応じた歯科医療の提供

① 妊娠期、乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期の患者に対し、各ライフステージに応じた歯科疾患の基本的な予防管理、口腔機能管理について理解し、実践できる。
② 各ライフステージ及び全身状態に応じた歯科医療を実践できる。
③ 在宅療養患者等に対する訪問歯科診療を経験する。

 

2.歯科医療に関連する連携と制度の理解等

(1)歯科専門職の連携

① 歯科衛生士の役割を理解し、予防処置や口腔衛生管理等の際に連携を図ることができる。
② 歯科技工士の役割を理解し、適切に歯科技工指示書を作成するとともに、必要に応じて連携を図ることができる。
③ 多職種によるチーム医療について、その目的、各職種の役割を理解した上で、歯科専門職の役割を理解し、説明できる。

 

(2)多職種連携、地域医療

① 地域包括ケアシステムについて理解し、説明できる。
② 地域包括ケアシステムにおける歯科医療の役割を説明できる。
③ 在宅療養患者や介護施設等の入所者に対する介護関係職種が関わる多職種チームについて、チームの目的を理解し、参加することができる。
④入院患者の入退院時における多職種支援について理解し、参加できる。

 

(3)地域保健

① 地域の保健・福祉の関係機関、関係職種を理解し、説明できる。
② 保健所等における地域歯科保健活動を理解し、説明できる。
③ 歯科健診を経験し、地域住民に対する健康教育を経験する。

 

(4)歯科医療提供に関連する制度の理解

① 医療法や歯科医師法をはじめとする医療に関する法規及び関連する制度の目的と仕組みを理解し、説明できる。
② 医療保険制度を理解し、適切な保険診療を実践できる。
③ 介護保険制度の目的と仕組みを理解し、説明できる。

 

 

3.プログラム責任者
責任者

畠山純子

4.副プログラム責任者
副責任者

永井 淳、江頭留依、大城希美子、水上正彦、宮園祥爾、藤﨑誠一、前芝宗尚、

橋本憲一郎、馬場篤子、石井太郎、手嶋直美

5.臨床研修施設と研修項目および時期

本プログラムの研修期間は1年間であり、下記の臨床研修施設での研修を行う。

 

管理型臨床研修施設

 

施設名 福岡歯科大学医科歯科総合病院
研修内容

初期研修(オリエンテーション等)
上掲のすべての到達目標項目
専門診療科における研修

研修期間 11か月3週間
研修管理委員会委員長 坂上竜資(同医科歯科総合病院病院長)
プログラム責任者 畠山 純子
指導歯科医

米田雅裕、谷口奈央、内藤徹、坂上竜資、永井 淳、
松﨑英津子、都築 尊、松浦尚志、城戸寛史、池邉哲郎、
平木昭光、香川豊宏、岡 暁子、森田浩光、玉置幸雄、
泉利雄、古賀千尋、金子高士、島津 篤、山田和彦、
梅﨑陽二朗、今井裕子、吉永泰周、川口智弘、加倉加恵、
橋本憲一郎、馬場篤子、山本勝己、畠山純子、藤本暁江、
佐藤絢子、内藤麻利江、堤 貴司、松本典祥、大城希美子、
水上正彦、山口雄一郎、吉田兼義、濵中一平、加我公行、
谷口祐介、柳  束、米津博文、勝俣由里、佐々木三奈、
吉住潤子、筑井朋子、野上堅太郎、柏村晴子、田﨑園子、
天野郁子、阿部朗子、安永まどか、松浦洋志、津江文武、
中山敬介、横上智、中村恵子、山本繁、矢田部尚子、
江頭留依、利光拓也、二階堂美咲、丸尾直樹、大和寛明、
柴口 塊、宮園祥爾、高江洲 雄、北條朋子、前芝宗尚、
根来香奈江、松本彩子、藤﨑誠一、横尾嘉宣、有田英生、
秋本琢磨、吉田祥子、小川美香、守永紗織、熊谷徹弥、
石井華子、中嶋真理子、尾崎茜、石井太郎、梶原弘一郎、
中嶋宏樹、國見亮太、土橋佑基

 

協力型(Ⅱ)臨床研修施設

 

研修の時期 上記管理型研修施設での初期研修修了後の5月から翌年2月の期間に実施予定
施設名 九州大学病院(副病院長(歯科担当):西村 英紀)
部署名 周術期口腔ケアセンター
研修内容

入院患者に対する患者の基本的な術前/術後管理及び療養上の管理の実践(到達目標C1-(3)-⑤)

研修期間 5日間
研修実施責任者 和田尚久
指導歯科医 和田尚久、寳田 貫、神野哲平、稲井裕子、祐田明香

 

6.研修歯科医の指導体制

指導歯科医が、臨床研修プログラムに基づき、研修歯科医の研修目標の到達状況を把握し、その都度適切な指導を行う。

 

 

7.研修歯科医の募集定員並びに募集および採用の方法
定員 20名
募集 公募による
選考試験

筆記試験および面接試験

採用方法 歯科医師臨床研修マッチングプログラムによる
8.研修歯科医の処遇

福岡歯科大学医科歯科総合病院

給与 研修手当 141,300円/月
通勤手当 一律 5,000円/月
宿直手当 10,500円/回
賞与 なし
勤務時間 午前8時30分~午後5時15分
休日

土曜日(シフト制で勤務あり)、日曜日、祝祭日、年末年始

身分 常勤
休暇

年次有給休暇 採用日から6月経過後に10日付与

時間外勤務 なし
研修歯科医のための宿舎 なし
研修歯科医室 あり
公的医療保険・
公的年金保険
日本私立学校振興・共済事業団に加入。
労働者災害補償保険、
雇用保険
あり
職員健康診断 年1回実施
歯科医師賠償責任保険 施設加入あり、個人加入任意(自己負担)
外部の研修活動 学会、研究会等への参加は研修として認める。但し、費用は自己負担。

九州大学病院 周術期口腔ケアセンター

九州大学病院の処遇に従う。

9.研修歯科医の評価

修了判定を行う項目とその基準

上記到達目標について修得症例数がそれぞれの必要症例数以上であること
指導歯科医によるP-MEX総括的評価値(4月末、9月末、2月末、3月末)の重みつき合計点が、すべての項目において3点以上であること

修了判定

福岡歯科大学医科歯科総合病院研修管理委員会において行う。