福岡歯科大学医科歯科総合病院

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診療科のご案内

内視鏡センター 肝癌について

概要

肝癌は、肝臓そのものに発生する「原発性肝癌」と他臓器の癌(大腸癌など)が肝臓に転移する「転移性肝癌」に大きく分けられます。原発性肝癌は肝細胞癌と胆管細胞癌が主で、9割以上は肝細胞癌です。肝細胞癌の原因の約7割がB型やC型肝炎ウィルス感染によるものですが、最近では、ウィルス性肝炎を認めない非B非C肝癌が増えてきており、糖尿病や肥満などのメタボリック症候群との関与が指摘されています。

肝癌は日本全国において北部九州にその患者さんを多く認める傾向が見られます。早期発見による早期治療が生命予後を左右します。

肝癌の治療

肝臓は血流の多い臓器で手術中に大量出血を来しやすい臓器の一つですが、近年の手術 手技、機器の進歩により、輸血を行わずに切除される症例が9割以上となっています。

肝切除時に輸血を要した患者の比率の変遷

いろいろな、特殊な器具(特に超音波メス)を使うことで、肝臓の手術がより安全になりました。

◎現在:合併症発生率:17.5%

胆石症・急性胆嚢炎について

概要

急性胆嚢炎は突然発生し、上腹部に持続的で激しい痛みを引き起こします。痛みは通常6時間以上続きます。急性胆嚢炎を発症した患者の少なくとも95%に胆石症がみられます。後になって感染が起こることもありますが、ほとんどは感染のない炎症として始まります。炎症が起こると、胆嚢に液体が充満し、胆嚢の壁が厚くなります。まれに、胆石が存在しない状況で急性胆嚢炎が発生することがあります(無石胆嚢炎)。

胆石症・急性胆嚢炎の治療

抗生物質の投与により手術を受けなくても治療可能な場合もありますが、再発を繰り返す場合や胆嚢の穿孔をきたすと、手術が必要となる場合があります。

単孔式腹腔鏡下手術

当科では重症な患者さんを除いて、原則おへそのキズ一箇所のみで手術を行うようにしています。

総胆管結石症・胆管炎について

概要

肝臓で作られた消化液の胆汁を腸まで通す臓器を総胆管といいます。総胆管内にできた腫瘍や石、狭窄により胆汁の流れが滞ると胆管炎を発症します。胆管炎は重症化すれば命にも関わる可能性のある危険な病状です。

総胆管結石症・胆管炎の治療

抗生物質の投与のみにより治療可能な場合もありますが、重症化すれば大変危険な状態に陥る可能性があるため、内視鏡もしくは経皮的穿刺による治療が必要となる場合があります。

内視鏡的治療(ERCP)

当科では肝移植術後の良性胆管狭窄に対するERCP/PTCDも積極的に行っております。

内視鏡的治療(ERCP)

PTCDとERCPを組み合わせたランデブー法による治療

当センターで扱う主な疾患