教員インタビュー

トップページ > 大学院指導教員インタビュー >  第1回 城戸教授 
  • オープンキャンパス
  • 教員インタビューについて
  • 教員組織
あ行
・阿南壽 (あなんひさし)
・池邉哲郎 (いけべてつろう)
・池邉哲郎 大学院fd
・石川博之 (いしかわひろゆき)
・石川博之 大学院fd
・稲井哲一朗(いないてついちろう)
・井上敏生 (いのうえとしお)
・内田竜司 (うちだりゅうじ)
・梅津桂子 (うめづけいこ)
・大星博明 (おおぼしひろあき)
・岡田賢司 (おかだけんじ)
・岡部幸司 (おかべこうじ)
・岡村和彦 (おかむらかずひこ)
・尾崎正雄 (おざきまさお)
topへ
か行
・香川豊宏 (かがわとよひろ)
・金子高士 (かねこたかし)
・金光芳郎 (かねみつよしお)
・川野庸一 (かわのよういち)
・城戸寛史 (きど ひろふみ)
・城戸寛史 大学FD
・古賀千尋 (こがちひろ)
・小島寛 (こじまひろし)
・児玉淳 (こだまじゅん)
topへ
さ行
・坂上竜資 (さかがみりゅうじ)
・坂上竜資 大学院FD
・佐藤博信 (さとうひろのぶ)
・篠原徹雄 (しのはらてつお)
・嶋田香 (しまだかおる)
topへ
た行
・髙橋裕 (たかはしゆたか)
・田中芳彦 (たなかよしひこ)
・谷口省吾 (たにぐちしょうご)
・長 環 (ちょうたまき)
・都築尊 (つづきたかし)
・鳥巣浩幸 (とりすひろゆき)
topへ
な行
・内藤徹 (ないとうとおる)
・永井淳 (ながいあつし)
・永嶋哲也 (ながしまてつや)
topへ
は行
・萩家康弘 (はぎややすひろ)
・埴岡隆 (はにおかたかし)
・馬場篤子 (ばばあつこ)
・早川浩 (はやかわひろし)
・日高真純 (ひだかますみ)
・廣藤卓雄 (ひろふじたかお)
・別府理智子(べっぷりちこ)
topへ
ま行
・松浦尚志 (まつうらたかし)
・丸田道人 (まるたみちと)
・壬生正博 (みぶまさひろ)
・森田浩光 (もりたひろみつ)
topへ
や行
・安河内ひとみ(やすこうちひとみ)
・山崎純 (やまざき じゅん)
・山崎純 大学院FD
・山野貴史 (やまのたかふみ) 
・湯浅賢治 (ゆあさけんじ)
・吉永泰周 (よしながやすのり)
・米田雅裕 (よねだまさひろ)
topへ
ら行
topへ
わ行
topへ

 大学院教育(研究指導)のあり方を考える企画として、GP(グッド・プラクティス)を紹介するインタビューをスタートしました。大学院生を指導される先生方の参考になれば幸いです。
 第1回は、口腔インプラント学の城戸寛史教授、大学院3年生の山口雄一郎先生と2年生の谷口祐介先生にお話を伺いました。
 ※掲載の情報は、平成26年1月31日現在の情報です。

城戸教授インタビュー

 

―現在、口腔インプラント学の大学院生は何名在籍していますか?

城戸:1年生が2名、2年生が1名、3年生が2名、4年生が3名です。来年度も数名の大学院生が入学予定です。

 

―多くの大学院生をご指導されているんですね。なぜそのように多くの大学院生を確保できるのでしょうか?何か工夫されていることがあれば教えてください。

城戸:僕は特別なことはしていないですね。大学院生自身が研修医を勧誘することもあるようです。実際に大学院生が研究をしているところを見て、楽しそうだな、仲間に入りたいなと思うようです。大学院生と研修医が仲良く診療をしている中で自然と人が集まってきている感じですかね。教授が自ら勧誘しても胡散臭くて来ないでしょうしね(笑)。

 

医局の様子(医局の様子)

 

―大学院生たちが入りやすい環境を自然と作ってくれているんですね。

城戸:大学院生が、「こういうのがあるから一緒にやらない?」と言ってくれているのだと思うんですよ。同じぐらいの年代だとそんな話もしやすいようで―。学生たちの中で良い循環ができているんです。そのおかげで毎年大学院生が確保できています。

 

―先生ご自身は大学院で口腔インプラント学を専攻する魅力はどこにあると思われますか?

城戸:良い意味で教授があまり干渉しないところじゃないですかね(笑)。ある程度“自主性”に任せていますので、自由にやれるところが良いのではないでしょうか。別に放任主義というのではなく、大学院生同士、縦の関係が上手く機能しているからですね。上の学年が下の学年をしっかりサポートしている感じです。もちろん、最終的な部分ですとか上の学年で対応できない部分などはこちらで要所要所ポイントを押さえ指導していますし、何より基礎系の先生のサポートも大きな力になっていると思います。

 

―お二人が大学院で口腔インプラント学を専攻されたのはなぜですか?また、魅力について教えてください。

山口雄一郎先生(大学院3年:山口雄一郎先生)

 

山口:インプラント治療を行う上でのメリットとデメリットを正確に理解し、将来、より安全にインプラント治療を行うことのできる技術と知識を専門的に学ぶことができると考えたからです。それに、先輩が後輩に対して積極的に指導してくれるところや国内や海外の学会に参加できる機会が多く、最先端の技術を身近に体験することができるというところがやはり魅力でしたね。

 

谷口祐介先生(大学院2年:谷口祐介先生)

 

谷口:超高齢社会により、インプラントを埋入された状態のまま寝たきりとなる方が増加していることに対して、インプラントの幅広い知識がないと治療の際、対応できないと思ったのがきっかけでした。とにかく医局内の雰囲気が良く、学会発表などの機会も多いのがいいですね。何より意欲があれば学ぶチャンスが多いところだと思いますよ。

 

―研究テーマを決めるのはいつ頃になりますか?

城戸:一昨年まで1年目は臨床(診療)に専念し、2年目から研究をさせていたのですが、それだと今のカリキュラムでは間に合わないのは明らかなので、昨年より1年目からテーマを決めて、研究を始めるように変更しました。

 

―大学院生の研究テーマというのは先生がお決めになるのでしょうか?

城戸:人それぞれですね。僕が決めることもありますし、本人が何か思いつく時もあります。また、基礎の先生がこういうテーマがあるから誰か研究をしてみないかとお声をかけていただくこともあります。

 

―自分でテーマを決めるというのは難しいのではないかと思うのですが…

城戸:もちろん最終的には僕が判断しますが、先輩たちのテーマを見ながら、また、基礎の先生と相談しながら「自分がこれをやりたい!!」と言ってくる学生もいますよ。ただ、基礎での研究の場合もインプラントに関係した研究ができるように、基礎の先生方と打ち合わせはしています。

 

―実際に口腔インプラント学の研究室と基礎の研究室とで、研究の振り分けはどのようにされているのでしょうか?

城戸:現在うちに在籍している大学院生は全員、基礎の研究室に行っています。臨床よりのテーマの人もいれば、かなり基礎系の濃いテーマの人もいます。本人の希望と基礎の研究室からのリクエストとを見て相談して決めています。大学院生の“自主性”と本人の納得が重要だと思います。それが楽しく研究ができることにもつながるのではないでしょうか。

 

―臨床(診療)と研究のバランスはどのようにされていますか?

城戸:これは本人のやる気や資質もあります。基礎系の研究にどっぷり浸かってしまう人もいれば、バランスよくやっている人もいます。臨床に足を突っ込みすぎて、研究がなかなか進まない人もいます。それはその都度サポートしてあげればいいわけで、こうしなければいけないというのはないです。研究でどっぷりやりたい人はやったらいいと思います。終わってからまた臨床を頑張ればいいので。そこに厳しい規律はないです。でも、臨床の技術については本人が一番気にしていることですから、みんな時間があれば診療室に来て何とか患者様を診ようとしています。実際に受持ちの患者様がいない大学院生はいませんしね。

 

―大学院生が基礎で研究したとしても臨床経験も積めるということであれば安心ですね。それでは、最近の研究テーマで何かトピックス的なことがあれば教えていただきたいのですが。

城戸:もう6年ぐらい取り組んでいるのが、『ジルコニア製のインプラント』です。

 

ジルコニア製のインプラント(ジルコニア製のインプラント)

 

精密加工会社の協力により製品化を目指しており、製品として形になってきたので認可を取るための準備を進めているところです。一人の大学院生ができることは限界があります。そこで、一つの目標に向かって何人かがリレー的に研究を続けて、結果として一つの大きな研究が完成するという感じですね。今回、谷口君が国際学会で学会賞を獲ったのも、彼の研究がもちろんメインでしたが、今までの研究の積み重ねが成果としてあらわれたのだと思っています。

 

―国際学会での受賞について

谷口:インプラントの国際学会“ICOI World Congress XXX”において、次世代のインプラント体材料として注目されているジルコニアセラミクスの表面を粗面に加工することで、表面性状が骨芽細胞様細胞に与える影響について発表し、ポスター賞を受賞しました。発表の後は1時間の討論が行われ、様々な国の研究者や企業関係者から多くの質問を受けましたが、とても貴重な経験となりましたね。この経験を活かして、今後もジルコニアインプラントの製品化に向け邁進していきたいと思います。

 

研究の様子
(研究の様子)

 

―大学院生が多いと研究の進行状況など把握するのが大変だと思いますが、どのようにされているのですか?

城戸:大学院3年生に大学院長というポストを設けているんです。その院長が主体となって定期的に報告会を開くことになっています。

 

―大学院長ですか。なるほど、いいシステムかもしれませんね。

山口:現在は私が院長を務めていますが、特別なことをするわけではありません。先ほどのお話にもありましたように、数か月に1回全員が出席して進捗状況報告会というものを開催しています。院長である私は、日程調整や司会進行などを行っていて、円滑に行うことができるようにサポートするといった感じです。ここの大学院生は様々な研究室で違った分野の研究を行うことが多いので、定期的な報告会が非常に重要なんです。積極的な意見交換を行うことで自分とは違った考え方や自分が知らないことを学ぶことができるのでいいですね。

 

(現・院長の山口先生と次期・院長の谷口先生)

 

城戸:そこで僕も含めて全員が情報を共有するんです。ですから報告会の時はもちろんですが、本人が僕のところに「ここがこうやって行き詰っている。」と相談にくることもあります。なるべく、部屋にいる場合は教授室のドアを開放するなど相談しやすい雰囲気を作っていますから、各人についての状況は把握しやすいですね。

 

―学会発表などについては年に何回とか、ある程度のノルマを設けているのでしょうか?

城戸:ノルマはありませんが、みんな“自主的”に学会発表しています。年に1回くらい発表している感じですね。あとは、学位審査のための発表があります。海外での学会発表も費用が許す限り積極的に参加しています。

 

(大学院生へ研究指導する城戸教授)

 

―京都大学(以下、京大)との共同研究についてお聞かせいただけませんか?

城戸:平成24年5月から平成25年4月の1年間、大学院生2名(当時2年生)が行っていました。院長の山口君もそのうちの一人です。知り合いの研究者の方から犬の人工多能性幹細胞(iPS細胞)に関する研究をしませんかというお話をいただいたのが最初です。具体的には犬の脂肪由来のiPS細胞から骨の造成をしようとするものです。1年間でかなりの技量を上げて帰ってきましたが、非常に時間がかかる研究ですので、残念ながら最後まで研究することはできませんでした。しかしながら、現在引き続いてその研究を行える環境を構築中なんです。今後も京大との共同研究は続ける予定です。

 

―大学院修了後の進路について教えてください。

城戸:大学院生が多いとそのあたりが非常に大変なのですが、医員として残る枠が限られていますので、各個人の希望を聞いて振り分けている状況です。診療についての技術はこの4年間で培われているので、開業医に勤める人も多いですね。

 

―最後に、大学院を指導する時の先生のモットーを教えてください。

城戸:それは各個人の個性を活かしてあげるというか、なるべく本人の希望に沿うようにしてあげることですね。そうすることで“自主性”も生まれてくるようですし。研究が楽しくてその方向に進みたいという人もいれば、やっぱり臨床が好きだという人もいるでしょうし。その人の希望のスタイルを尊重することが大切だと思っています。

 

城戸教授

 

  お忙しい中、インタビューに御協力いただきありがとうございました。
  第2回は、矯正歯科学の石川博之教授にお話をお伺いします。

 

【取材日:平成26年1月10日(金)/取材者:香川豊宏(画像診断学分野講師)、井上栄二(学務課長)、淺田陽子(企画課主任)/撮影者:一月正充(企画課主任)、石橋幸恵(企画課職員)】

 

0