歯学部教員インタビュー

トップページ > 教員インタビュー > 山崎 純 教授
  • オープンキャンパス
  • 教員インタビューについて
  • 教員組織
50音順リスト
あ か さ た な
は や ら わ

あ行
・阿南壽 (あなんひさし)
・池邉哲郎 (いけべてつろう)
・池邉哲郎 大学院fd
・石川博之 (いしかわひろゆき)
・石川博之 大学院fd
・稲井哲一朗(いないてついちろう)
・井上敏生 (いのうえとしお)
・内田竜司 (うちだりゅうじ)
・梅津桂子 (うめづけいこ)
・大星博明 (おおぼしひろあき)
・岡田賢司 (おかだけんじ)
・岡部幸司 (おかべこうじ)
・岡村和彦 (おかむらかずひこ)
・尾崎正雄 (おざきまさお)
topへ
か行
・香川豊宏 (かがわとよひろ)
・金子高士 (かねこたかし)
・金光芳郎 (かねみつよしお)
・川野庸一 (かわのよういち)
・城戸寛史 (きど ひろふみ)
・城戸寛史 大学FD
・古賀千尋 (こがちひろ)
・小島寛 (こじまひろし)
・児玉淳 (こだまじゅん)
topへ
さ行
・坂上竜資 (さかがみりゅうじ)
・坂上竜資 大学院FD
・佐藤博信 (さとうひろのぶ)
・篠原徹雄 (しのはらてつお)
・嶋田香 (しまだかおる)
topへ
た行
・髙橋裕 (たかはしゆたか)
・田中芳彦 (たなかよしひこ)
・谷口省吾 (たにぐちしょうご)
・長 環 (ちょうたまき)
・都築尊 (つづきたかし)
・鳥巣浩幸 (とりすひろゆき)
topへ
な行
・内藤徹 (ないとうとおる)
・永井淳 (ながいあつし)
・永嶋哲也 (ながしまてつや)
topへ
は行
・萩家康弘 (はぎややすひろ)
・埴岡隆 (はにおかたかし)
・馬場篤子 (ばばあつこ)
・早川浩 (はやかわひろし)
・日高真純 (ひだかますみ)
・廣藤卓雄 (ひろふじたかお)
・別府理智子(べっぷりちこ)
topへ
ま行
・松浦尚志 (まつうらたかし)
・丸田道人 (まるたみちと)
・壬生正博 (みぶまさひろ)
・森田浩光 (もりたひろみつ)
topへ
や行
・安河内ひとみ(やすこうちひとみ)
・山崎純 (やまざき じゅん) 
・山崎純 大学院FD
・山野貴史 (やまのたかふみ) 
・湯浅賢治 (ゆあさけんじ)
・吉永泰周 (よしながやすのり)
・米田雅裕 (よねだまさひろ)
topへ
ら行
topへ
わ行
topへ

「福歯大の寅さん♪ 人情味あふれる研究・教育者」

── 細胞分子生物学講座 分子機能制御学分野 山崎 純 教授
分子機能制御学分野 山崎 純 教授

 

 

———先生は東京のご出身でいらっしゃいますよね?
山崎:  はい、東京の葛飾区出身です。福岡で暮らし始めて15年ちょっとになりますね。

 

 ———葛飾区と言うと『寅さん』で有名ですよね!!  
山崎:  ええ、そうです。「葛飾」と言ったら『男はつらいよ』にも登場する柴又帝釈天(笑)小さい頃はよく行った思い出があります。

教授室の寅さんの通行手形

教授室のドアノブにかけられた
寅さん通行手形

———ちゃきちゃきの下町の方なんですね!!では福岡に来られるまではずっと東京に?
山崎:  平成7年9月から2年9ヶ月、アメリカのネバダ大学医学部に留学するまではずっと東京です。
———アメリカに留学されてたんですね!!
山崎:  アメリカネバダ州リノという所にあるネバダ大学医学部に留学していました。東京大学薬学部を卒業後、助手(現在でいう助教)として同大学院に勤めていたんですが留学したのはその時です。当時助手の定員枠は2名だったんですが、実際は私も含めて3名いまして。(笑)3名のうち1名は留学するという形をとっていました。当時留学されてた方がちょうど戻って来られたので、入れ替わりに今度は私が!!というわけです。
———どうしてネバダ大学医学部を留学先へ選ばれたんですか?  
山崎:  ネバダ大学医学部には心臓や血管の平滑筋のクロライドチャネル(塩素イオンチャネル)を研究しているジョセフ・ヒュームという方がいらっしゃいました。私も留学前イオンチャネルの研究をしていたのですが、それまでの研究成果に完全な充足感を持てず「もっとしっかりイオンチャネルの研究をやりたい」という思いが残っていまして。それでネバダ大学医学部への留学を決めました。
 注:イオンチャネル=生体膜に存在しイオンを透過させる経路(チャネル)を形作る膜タンパク

 

———イオンチャネルの研究が先生のご専門なんですね。

 

山崎:  そうですね。福歯大に来てからはイオンチャネルの研究を中心に行いながらクロライドチャンネル、またそれに関係する様々な分子についての研究を始めました。
 ラットの小腸から、CLCA2 というクロライドチャネル関連分子の遺伝子を単離することに成功し、GenBankという遺伝子データベースに登録しました。この分子を基点に、大きく研究の幅と奥行きを広げることができました。
 このCLCA分子は小腸に限らず、いろんな組織に広く分布することが分かり、口腔では唾液腺や粘膜など上皮組織に存在しています。機能的に唾液のイオン成分の濃度調整にも関わることを解明しました。
さらにCLCAの短縮型の亜種分子も新しい発見でした。この分子の働きについては、予め予測できなかったため、解明に時間がかかり6年ほどかけて、インテグリン分子などを介して、細胞接着に関わっていることを証明でき、その成果はJournal of Biological Chemistry誌に掲載され高い評価を得ています。

 

———すごい!!素晴らしい研究成果を挙げていらっしゃるのですね。では、現在ご関心の深い研究対象は?

研究中の山崎教授

研究中の様子


山崎:  そうですね。 研究対象として元々は平滑筋を扱って研究を行っていたんですが、上記のような研究展開の中で、現在は上皮細胞、とくに口腔粘膜の上皮細胞を主に扱って研究しています。また私のライフワークとしてのこれら一連の研究には自分が興味のあるターゲット分子を明らかにしようという目的もあるんですよ。なのでターゲット分子を分子生物学的に捕まえてきて、それを形態学的に局在を確認し、さらに生理学的・薬理学的・生化学的に機能を解析するというアプローチで研究を行っています。
このように分野のスタッフはもちろん多くの大学院生とともに、多彩な手法を色々合わせて自分が興味のある分子に何とかして近づいていこうと日々努力しています。
———本学に来られたきっかけは?  
山崎:  留学していた時、本学の学長北村先生が声をかけて下さったんです。その時、私以外の助手の方2人はすでに留学が終わっていたため、私は大学院に帰る事が出来なかったんです。(笑)留学期間が終わると、自動的に退職扱いとなってしまう。その後の進路をどうしようかと考えていた時だったんです。

 

———先生が授業で心がけていらっしゃるポイントについて教えて下さい  
山崎:  授業は率直に言って難しいですね。私が15年前に赴任した時と現在の状況は本当に違います。
例えば、現在1学年約100名いる学生さんの中で、勉強が思うようにできる学生さんもいれば、その反対になかなか難しいという学生さんも中にはいます。そういった時に100人に対して同じ様に教えていくやり方というのが、本当にそれでうまく機能するのだろうかと思うことがあります。薬理学の教科書1冊にたくさんの薬の名前が載っていますが、それをすべて教えることができれば、それは完璧な教育です。しかし、それでは、学生さんはついていけません。100個ある薬の中で一番重要な薬を挙げなさいといえば10個、もうちょっと余力があると思えば20個ということ、そういった段階を示すのは、私たち教員だと思います。それは経験によって、どの薬が一番国家試験に出題されるか等も大体わかってきますし、そうであればその順番に教えることになります。ですから、教育の方法というのは難しいのです。特に現在の教育では、どこにポイントがあるのかをこちらが示すということですね。もちろん、中にはもっと知りたいという学生さんもいるので、参考になることを追加して補充のプリントなどを提示したりすれば、より高いレベルにいる学生さんも、満足度が高いというか、ある程度納得してもらえると思っています。

 

———先生のおっしゃるとおりだと思います。ただ、今おっしゃったような教育上の配慮というところを意識すると、どうしても逆に大学院への志望、特に基礎系に対しては弱くなると思われますが、それに関してはいかがでしょうか?  
山崎:  やはり研究面の充実が専門学校にはない大学の独自性の1つに直結するわけですから、研究を志す人をこの歯学部に増やさないといけないということは、国公立でも私立でも同じだと思います。自分の授業の中で研究のことを盛り込んでいくことは魅力的なので、やっていきたいとは思いますが、なかなか時間が取れないというのが現状で、非常に難しさを感じます。
それは、やはりニーズというところにあると思います。国公立のニーズはなにか、福岡歯科大学でのニーズとはなにか。もちろん私にとってのニーズであれば、大学院にどんどん入ってもらって研究をしてもらうということですが、学生さんのニーズを考えたときに、そのニーズに合ったものを提供するということが、求められていると思います。しかし、これはもちろん私の本当の希望とは少し乖離してはいます。一言で言うと、そのニーズを1つ選んでくださいということに対する答えとしては、私は先ずは教育になると考えています。教育をして、その可能性としては、もし大学院に進みたいという学生さんがいたときに、それに対してしっかりしたレールというか方向性というものを導けるようになればいいと思っています。

口腔医療センター

インタビュー中の山崎教授


———今のお話を聞いていてもまさにニーズということですが、リサーチのほうに学生を引っ張るということについては、どうお考えでしょうか?  
山崎:  たしかに現在は薬学部も歯学部もリサーチに進む学生さんが減ってきており、なかなか難しいと思います。ですから、どうやってリサーチの魅力をアピールしていくか、そのことに知恵を出さないといけません。基礎の研究室には大学院生が直接入ってくるのはほとんどない状況ですので、やはり臨床と密に連携をとり、ご理解いただいて、臨床の各課から大学院生を送っていただいています。そのためには、例えば上皮だったら、口腔粘膜の上皮について、あと口腔癌の細胞について、そういうものを使っての要するに各臨床科が興味を持ったテーマをこちらで作ることができれば、その大学院生さんや臨床科も喜んでいただき、そうなればまた次の年も大学院生を送ってもらえるかもしれないと、この数年間そう考えています。要するにこれもニーズですよね。臨床のニーズに合った、しかしながらイオンチャネルにもうまく関わっていけば、こちらとしてもより良い形での繋がりによってリサーチを続けていけると考えていますね。

 

———そういった延長線上で、少なくとも大学にいる間だけでもいいから、臨床に戻られても研究マインドを忘れないような方が育っていくと、大学がもっと良くなるだろうという気がします。
 
———先生は五大学共同開講科目「博多学」にご尽力いただいていますが、この授業についてのお話をお聞かせください。
山崎:  私が担当させていただいて今年で4年になりますが、「福博の歴史と文化探訪」の授業は、五大学共同開講科目「博多学」の現地見学において相互乗り入れしています。ですから現地見学をするときには、本学の学生さん以外に、九州大学・福岡大学・西南学院大学・中村学園大学の学生さんが見学に参加しています。手前味噌になりますが、現地見学は学生さんからの評判がいいんですよ。しかしながら、土曜日という貴重な時間、現在はどの大学も土曜日のカリキュラムを活用することも多くなってきているため、大学によっては全て補講日と重複していたりすることもあります。さらに現地見学の案内・解説役を務めてくださる方々との事前調整を含め、このように調整等で大きな負担にもなりますが、本学や他大学の学生さんの参加してよかったという意見が非常に励みになっています。
今年の実地見学ですが、初回には鴻臚館跡と来年の大河ドラマは黒田官兵衛ということもあり福岡城跡に行きました。2回目は櫛田神社と博多町家ふるさと館等の見学、3回目は、こちらも黒田藩に非常に所縁のある紅葉八幡宮、高取焼窯元の見学の後、今年は初の試みでお茶の先生にお茶をご指導いただきました。最終回は、黒田の菩提寺である崇福寺から、旧唐津街道を歩いて途中町屋や博多曲物を作っている商店を見学し、最後に筥崎宮で権宮司から説明していただきました。現地に行って体験するということは、私にとっても非常に新しい経験となります。今後は是非学内の福岡出身の先生にご協力いただければと思っております。来年の新入生や2年生の学生さんの中にも、福岡・博多出身の学生が福岡・博多を知らないとか、他から来ても地元の歴史や地理についてまったく無頓着だった学生さんに、こういう機会に参加してもらえれば非常にありがたいと思っております。
     
山崎教授作成の「博多学」現地見学資料1 山崎教授現地見学資料2 山崎教授作成現地見学資料3
山崎教授が作成された博多学現地見学資料
 
———本学の学生さんも、自然と他大学の学生さんと交流が深まるきっかけになれば、大変いいことですね。
山崎:  そうですね。これは学生さんたちのインタラクションといいますか、お互いに接することによっていろいろと他の大学ではどうなのか、社会ではどうなのかを知るきっかけになれば、この授業としては大成功だと思います。
 また現地見学で神社の宮司さんのお話を聞いたり、博物館の学芸員の先生に実物を示してもらいながらそれを直接見たり聞いたりすることも学生のみなさんにとっては大変いい事だと思っています。自分の今住んでいる土地についてあらためて考えていただくきっかけを作ることが出来ればいいなぁと思いますね。他県出身の学生さんに限らず、福岡出身の学生さんも楽しむ事が出来る授業だと思いますね。
————なるほど!!やはり自分が生活している土地の文化・歴史をあらためて学ぶという事は必要な事ですよね。
   
———では、休みの日の過ごし方についてお聞かせください。
山崎:  家族サービスと趣味を両立させる形で、博多学で関心が深まった博多の街をいろいろと見て回ったり、博物館に出かけて行ったりします。また、まとまった時間がある時には、車で九州各地の観光地をドライブすることもありますよ。

 

———やはり、特に博多のことにご興味がありますか。(笑)
山崎:  そうですね。(笑)またそれが、授業にも繋がるということでもありますし。
———以前は教職員野球をされていましたよね。  
山崎:  そうですね、最近はしていませんが、前の大学でも軟式野球をしていましたし、こちらに赴任してからも数年間職員野球の仲間に入れていただいていました。その延長線上でしょうか、ソフトボール部の顧問もしています。


———本日は、お忙しい中ありがとうございました。

山崎教授からのビデオメッセージ

 
 
 

 

 

0