歯学部教員インタビュー

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50音順リスト
あ か さ た な
は や ら わ

あ行
・阿南壽 (あなんひさし)
・池邉哲郎 (いけべてつろう)
・池邉哲郎 大学院fd
・石川博之 (いしかわひろゆき)
・石川博之 大学院fd
・稲井哲一朗(いないてついちろう)
・井上敏生 (いのうえとしお)
・内田竜司 (うちだりゅうじ)
・梅津桂子 (うめづけいこ)
・大星博明 (おおぼしひろあき)
・岡田賢司 (おかだけんじ)
・岡部幸司 (おかべこうじ)
・岡村和彦 (おかむらかずひこ)
・尾崎正雄 (おざきまさお)
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か行
・香川豊宏 (かがわとよひろ)
・金子高士 (かねこたかし)
・金光芳郎 (かねみつよしお)
・川野庸一 (かわのよういち)
・城戸寛史 (きど ひろふみ)
・城戸寛史 大学FD
・古賀千尋 (こがちひろ)
・小島寛 (こじまひろし)
・児玉淳 (こだまじゅん)
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さ行
・坂上竜資 (さかがみりゅうじ)
・坂上竜資 大学院FD
・佐藤博信 (さとうひろのぶ)
・篠原徹雄 (しのはらてつお)
・嶋田香 (しまだかおる)
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た行
・髙橋裕 (たかはしゆたか)
・田中芳彦 (たなかよしひこ)
・谷口省吾 (たにぐちしょうご)
・長 環 (ちょうたまき)
・都築尊 (つづきたかし)
・鳥巣浩幸 (とりすひろゆき)
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な行
・内藤徹 (ないとうとおる)
・永井淳 (ながいあつし)
・永嶋哲也 (ながしまてつや)
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は行
・萩家康弘 (はぎややすひろ)
・埴岡隆 (はにおかたかし)
・馬場篤子 (ばばあつこ)
・早川浩 (はやかわひろし)
・日高真純 (ひだかますみ)
・廣藤卓雄 (ひろふじたかお)
・別府理智子(べっぷりちこ)
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ま行
・松浦尚志 (まつうらたかし)
・丸田道人 (まるたみちと)
・壬生正博 (みぶまさひろ)
・森田浩光 (もりたひろみつ)
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や行
・安河内ひとみ(やすこうちひとみ)
・山崎純 (やまざき じゅん) 
・山崎純 大学院FD
・山野貴史 (やまのたかふみ) 
・湯浅賢治 (ゆあさけんじ)
・吉永泰周 (よしながやすのり)
・米田雅裕 (よねだまさひろ)
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ら行
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わ行
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「進化する人工的な生物で宝探し!知能情報学の専門家」

── 口腔保健学講座 医療統計学分野 嶋田香 准教授 (現:福岡看護大学 教授)
医療統計学分野 嶋田香准教授

———先生のご出身はどちらですか?

霞ヶ浦の夕日

嶋田先生の実家の近くから撮影した霞ヶ浦の夕日

嶋田:  出身は茨城県の行方市です。“なめがた”って読むんですけど、漢字で書くのは難しいですね。霞ヶ浦があって、その奥に筑波山があり、毎日のんびりした風景を見ながら育ちました。
———どんな高校生活でしたか?
嶋田:  鉾田一高という野球やサッカー始めスポーツで有名な高校でした。生物部に所属し、湖の環境調査などの活動をやっていました。
———先生の趣味やこだわりについて教えてください。
嶋田:  陶器を見たり、集めるのが好きですね。福岡県ですと、上野(あがの)焼きには渋いものがあり、木目を練り込んで作るようなものに最近興味があります。直方市から田川市へ向かう途中の福智町に窯があります。
 クラシック音楽、特に弦楽器の演奏を聞くのも好きです。ピアノのようなとびとびの音ではなく人によって全く違う音色を出す点が気に入っています。自分では全く演奏できないですけど。(笑)
 
———教員の道を選ばれたきっかけはなんですか?
嶋田:  もともと、人が考えるという事がどういう仕掛けになっているかに興味があったんです。例えば大学受験の数学の問題をどう解くかということをとってもそうです。それを追求していくなかで、こういう問題についてはこう解くみたいな考え方をつかんでいって大学入試の解答の執筆やセンター試験数学の参考書「傾向と対策」や医療系向けの演習書を出版しましたね。
 高校教員の道を選んだきっかけは、自分がしていただいたように自分も次世代に伝えていくという視点での教育に関心が出てきたからです。
 3年間ほどの経験でしたが、高校生っていろんな意味で一番変化が大きい時ですよね。進路であったり、親の期待であったりだとか。大学とは違った意味で色々考えさせられましたね。非常に貴重な経験でした。
インタビュー中の嶋田准教授
 
———では大学教員への道を選ばれたきっかけは?  
嶋田:  私は理工学部の出身なんですけど、技術者的な生き方って事を考えるようになったんですね。
 ちょうどその頃北九州に早稲田大学の大学院ができたので、情報の研究に飛び込んでみようかなと思い早稲田の大学院に進学し、研究する中で本学の教員公募が目に留まったので思い切って応募しました。
 ———先生のご専門について教えてください。
嶋田:  専門は“情報学”です。高校時代の1970年代後半に遺伝子工学に興味を持ち、早稲田大学の理工学部で勉強しました。さらに筑波大学医科学研究科で修士課程を修了しました。医科学分野ということで実際に遺伝子の組み換えやシークエンスの実験を手掛けたこともあります。  
———ホームページの教員紹介で挙げられている“生物と情報の融合部分”とはそういった専門性からですか?
嶋田:  私の専門領域は、正しく表現すると知能情報学という分野になります。具体的に表現しますと、医療系のデータは、質的にも量的にも膨大になりやすい性格があります。膨大なデータを解析し、解析結果としてある規則性や法則性を呈示する方法を考えて実現しようとするのは人工知能の得意分野の1つです。
 そういったことを自己学習的な能力だけでなく、遺伝的アルゴリズムとか進化論的計算手法も組み込み、まさに自律的に進化するプログラム、すなわち人工的な生物を開発し、解析機能を高めていく努力もしています。互いに別の長所を持ったプログラム同士を掛け合わせて、よりよい形のプログラムの創造を狙ったりできる魅力もあります。
 資金をかけず、この分野における経験年数が少ない初心者でも自由な発想をして、その結果、生まれたアイデア次第では、世界的な大家をあっと驚かせるような大きな業績も期待できる宝探し的な魅力があります。
嶋田准教授の分析用パソコン
———では担当科目である統計学に興味をもったきっかけは何だったのでしょうか?
嶋田:  大学生の時に読んだ100年くらい前の人が書いたある本にですね、「これからの時代で怖いもの、注意すべきものが3つある」という事が書かれていたんです。そのうちの一つは「印刷物」なんですね。権威をもってひとりあるきする恐れがあると。
 それで2番目にあげられているのが「統計学」なんです。生命をもつものを、単なる数字として記号として扱ってしまう怖さ。統計学は、ある仮説の妥当性の検証など重要な決定にも用いられるので、印刷物同様に大きな権威を持ちうるだけに、もし運用を誤ってしまうととんでもないことになる・・・およそそういう意味合いですね。それで興味をもったんです。
 
———視点を変えて、教育という面から本学の学生の印象はいかがでしょう?
嶋田:  これまでにも医療関係、医学歯学関係の学生さんを見ていたので特に大きな違いっていうのはないんですけれども、例えば試験前とかの集中力はすごいなと感心します。この部屋にいますと、部活動をしている声がよく聞こえてきます。そういった勉強以外に打ち込む情熱もすごいなと思ったりしますね。  
———先生が授業で意識されてる“数学的センスの具体化”とはどういうことでしょうか?
嶋田:  具体的に「数学的センスって何?」って問われた時に自分の中でこういうことではないかというコンセプトやイメージがあってそれを講義に反映するっていうことですよね。分かっている人にはこんな風に見えているんだとか、こんな風に一歩目を踏み出しているんだ、というような感じで。
 とっかかりとしては、学習者のレベルに応じて、“出来るかもしれない”って思ってもらうことだと思うんです。言葉を変えると“勉強のしかた”を段階的に学ぶっていうことでもあります。
説明をする嶋田准教授
———何か事例を挙げていただけますか?
嶋田:  例えば、最初に数学のある分野の問題を解くための3つのパターンを学習したとします。次の段階で、新しい問題に遭遇した時に、既知のどのパターンを適用すればいいかを考えて、あてはまるものはそれで解ける。ところが、1番のパターンでも2番でも3番でもなかった時どうしたらいいかというとそれは解けなくていい問題であったり、自分で調べたり、先生に相談に行く問題であったりする訳です。
 こういった学習行動や態度の流れというのは、歯学部の勉強でも同じことでしょう。まずは個別の科目をそれぞれ学習していく。次に、それらを総合的に組み上げて臨床の現場での様々な問題解決にあてはめ、活かしていく。もしうまくいかない問題は、先輩だとか先生方とかにアドバイスをいただきながら、学習を深めていく。
 範囲に限定されればできるということを体験していくことは、面白さの発見になりますよね。そしてより高次のステップに進んでいく力や自信にもなる。
 つまり歯学部では、高校までのように数学そのもののスキルを向上させる方向性ではなく、数学を通して勉強の仕方を学んでほしいですね。
 
———先生は遠くから通勤されてますが、大変ではないですか?
嶋田:  私の研究はアイデアが重要なんですよ。場所は関係ないんです。むしろ電車に乗って同じ場所なんだけど毎日変わる風景を見てた方がよかったりするんです。音楽を聴きながら通勤したり、地下街を通っていろんな人がいるなぁと見ながら帰っていた方がアイデアを生むためのいい刺激が得られますね。 笑顔の嶋田准教授
———お休みの日などはどう過ごされていますか?
嶋田:  いつも難しいことばかり考ているわけではなくて、あんまり何もしてないですね。(笑)ぼーとしてる時間も多いものです。  
——頭脳に休息を与えるのも新たなアイデアを生み続けるために必要なことかもしれませんね。
 本日は、お忙しい中、長時間興味深いお話どうもありがとうございました。
 

嶋田准教授からのビデオメッセージ

 
 
 

 

 

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