教員インタビュー

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50音順リスト
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は や ら わ

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・池邉哲郎 大学院fd
・石川博之 (いしかわひろゆき)
・石川博之 大学院fd
・稲井哲一朗(いないてついちろう)
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・岡村和彦 (おかむらかずひこ)
・尾崎正雄 (おざきまさお)
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か行
・香川豊宏 (かがわとよひろ)
・金子高士 (かねこたかし)
・金光芳郎 (かねみつよしお)
・川野庸一 (かわのよういち)
・城戸寛史 (きど ひろふみ)
・城戸寛史 大学FD
・古賀千尋 (こがちひろ)
・小島寛 (こじまひろし)
・児玉淳 (こだまじゅん)
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さ行
・坂上竜資 (さかがみりゅうじ)
・坂上竜資 大学院FD
・佐藤博信 (さとうひろのぶ)
・篠原徹雄 (しのはらてつお)
・嶋田香 (しまだかおる)
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た行
・髙橋裕 (たかはしゆたか)
・田中芳彦 (たなかよしひこ)
・谷口省吾 (たにぐちしょうご)
・長 環 (ちょうたまき)
・都築尊 (つづきたかし)
・鳥巣浩幸 (とりすひろゆき)
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な行
・内藤徹 (ないとうとおる)
・永井淳 (ながいあつし)
・永嶋哲也 (ながしまてつや)
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は行
・萩家康弘 (はぎややすひろ)
・埴岡隆 (はにおかたかし)
・馬場篤子 (ばばあつこ)
・早川浩 (はやかわひろし)
・日高真純 (ひだかますみ)
・廣藤卓雄 (ひろふじたかお)
・別府理智子(べっぷりちこ)
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ま行
・松浦尚志 (まつうらたかし)
・丸田道人 (まるたみちと)
・壬生正博 (みぶまさひろ)
・森田浩光 (もりたひろみつ)
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や行
・安河内ひとみ(やすこうちひとみ)
・山崎純 (やまざき じゅん) 
・山崎純 大学院FD
・山野貴史 (やまのたかふみ) 
・湯浅賢治 (ゆあさけんじ)
・吉永泰周 (よしながやすのり)
・米田雅裕 (よねだまさひろ)
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ら行
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わ行
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「未来が広がる 知らない世界への扉を開く手助けをしたい!」

── 機能生物化学講座 生化学分野 梅津桂子教授
 梅津先生インタビュー時の写真
 
☆☆ 今回は、薔薇の香りがほのかに漂うお部屋で、教育・研究に日夜情熱を注いでおられる梅津桂子教授にお話を伺いました。梅津教授は、九州大学歯学部を卒業後、同大学院歯学研究科を修了され、ハーバード大学医学部博士研究員、奈良先端科学技術大学院大学助手を経て、2006年9月より本学教授として勤務されています。
——ご出身は?

教授室にてインタビュー中


梅津: 大学院卒業までずっと福岡ですよ。福岡歯科大学のことも学生時代にサークルで西部運動公園を訪れたときに、辺り一面田んぼの中に「真っ白な四角いサイコロのような綺麗な大学校舎」がポツンとあったので、良く知っておりました。その建物の中に今自分が居るなんて不思議ですね。
——歯学部を選ばれた理由は?
梅津: そうですね。”自立が出来るような女性“になりたいなあと考えていた時に、女子高生向けの職業アドバイスの本に“歯医者さんは女性に向いている仕事ですよ”って書いてあったのが目に留まって、親戚にも歯医者さんがいましたし、いろいろ考えて歯学部を選びました。

——なぜ研究の道を選ばれたのですか?

梅津: 研究の世界へ繋がる“扉”が開いたのです。
——えっ!どういうことですか?
梅津: 歯学部学生には基礎医学を学ぶ時期があります。例えば、解剖学とか生化学とか細菌学とか。人間の“からだ”って本当によく出来てるいるなあと思いながら学んでいた訳ですが、分子生物学の講義を通じて、研究に意識が向くことになったのです。大腸菌の転写調節(必要に応じて遺伝子のスイッチを入れたり切ったりする仕組み)の話を聞いて、生物の仕組みのすばらしさを感じると同時に、眼では直接観ることのできない分子レベルのことまで分かっているということに驚きました。どうやってそんなことが分かったのだろうと言う想いから別の“扉”がパッと開いたのです。
 その後、その講義をされた細菌学講座の中山教授(現本学客員教授)の研究室に出入りするようになり、その“扉”の向こう側を覗かせてもらったことが切っ掛けです。学生の時にちょっと覗いただけの基礎研究の世界でしたが、“扉”の向こうに一歩入ってみたら大学院生として席を置くほどはまっていました。

研究室にて
——大学院での思い出はありますか? 様々な研究道具
梅津: ありますよ!大学院生の時の研究テーマは大腸菌のRecQタンパク質(“Q”は九州大学の“九”)が何をしている酵素なのかを解析することでした。なんと私はラッキーにも、RecQがDNAを巻き戻す酵素であることを発見したのです!!DNAは二重らせん構造になっていて、DNAの持つ情報は内側に守られています。しかし、DNAから情報を読んだり使ったりするときには一本鎖に巻き戻さなければなりません。RecQにDNAの二重らせんを巻き戻す働きがあることを見付けた時のことは今でも忘れられません。このことを知っているのは世界で私だけなんだ!と思うともう嬉しくて、実験室から研究室へ飛ぶようにして帰りました。あ~、あの日のきれいな夕焼け、今でも思い出します。
——その発見がもとで留学されたのですか?
梅津: 学会でこの発見を知ったハーバード大学のリチャード・コロドナー博士からのお誘いと、教授の勧めや自身の希望もあって3年半ほど留学しました。そこで主に、大腸菌や出芽酵母を対象として、DNAを修復する仕組みの解明に挑戦しました。
——DNAを修復するとは?  
梅津: DNAには一個の細胞でおよそ1分間に数十個の傷ができます。この傷ついたDNAを正常なDNAに戻す仕組みが細胞には幾つかありますが、組換えはその修復の仕組みの1つです。組換えとはDNAを混ぜ合わせる仕組みで、相手を選ぶことができます。つまり、修復するときは自分と同じ配列、傷があるとこと同じような配列のDNAを選び交換すれば良いのです。私は大学院の時からずっと、この組換えについて研究してきました。
——遺伝子レベルの研究と医療とはどんな関係があるのですか?
梅津: 地球上の生物は共通の一つの細胞から進化してつくられたと考えられています。だから、大腸菌とか出芽酵母などのモデル生物から得られた研究成果は、人間にも共通するところがあります。例えば、先程話に出た大腸菌のRecQの遺伝子と同じような遺伝子を人間も持っており、その遺伝子が機能しなくなると、老化が早まったり、癌になりやすくなったりすることがわかっています。私達が出芽酵母や大腸菌で行っているDNA修復に関する研究は、生物の基本となる仕組みの研究ですが、人の病気の解明にまで関係しているのです。
——現在の研究内容を教えてください。
梅津: 生物は、使い方を間違えれば老化とか癌に繋がるような両刃の剣とも言える組換え反応を目的に合わせて使い分けています。その制御というかコントロールについて、分子生物学的な解析を中心に進めています。“これは組換えに重要だ”と思う遺伝子を破壊して、どうなるかを解析していきます。引き算の実験です。遺伝子が破壊されてなくなることにより、組換えが完了せずに途中で止まり、異常が起きた時のその状況等を調べることができます。ただ、生物はそんなに単純じゃなくって、ある引き算をすると一生懸命代わりのものがやってきて生きようとするんですよね。全くこちらが予想していないようなことも起こります。そういうのを見ていると改めて生物の凄さ感じますし、一方で手ごわい相手だなとも思います。
教育者として、研究者としての
想いを熱く語ってくださる梅津教授
 ——最後に 教員として大切にしていることを 教えてください。
梅津: 私はこれまで一貫してDNAの組換えを研究していますが、いろんな世界の中から組換えを選んだわけではありません。この先生のもとで学びたいなと思った研究室が組換えをやっていたということです。世の中にはもっと面白いテーマだってたくさんあると思いますよ。私が偶然にも講義であったり、大学院進学やアメリカ留学によって出会った多くの人達によって、この世界を覗かせてもらい“扉”も開けてもらった、そしてそこに飛び込んでいった結果として、今があると思っています。
 研究に限らず、講義等を通して、次は私が学生さん達に彼らが未だ知らない世界の“扉”を開けるお手伝いが出来たら良いなと思って、毎日頑張っています。
 ☆☆ 1日24時間では足りない!研究者としてのオーラとエネルギッシュな一面を垣間見ることができました。ご協力ありがとうございました。

 

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