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細胞分子生物学講座

講座概要

 2001年4月から旧生物学講座、旧口腔生理学講座および旧歯科薬理学講座が統合し、細胞分子生物学講座になりました。歯科医学の理解に欠かせない生物のしくみ、生体機能、口腔機能、その調節などに関係する授業を受け持っています。教員は9名(2015年4月時点)で分子機能制御学分野と細胞生理学分野に別れて所属しています。大きく3つのグループにわかれて「アポトーシスのメカニズム」、「上皮イオン輸送・再生機構」、「骨代謝調節」について遺伝子から個体まで生体機能全てを対象に研究を進めています。

 

主任教授挨拶

細胞分子生物学講座 分子機能制御学分野 教授 日高真純

 細胞分子生物学講座のホームページをご覧頂きありがとうございます。私たちの講座のメンバーは、1年生から6年生までの生物学、薬理学、生理学に関連した幅広い講義や実習を担当しています。また、本学の特徴でもある3つの研究センター(先端科学研究センター、老化制御研究センター、再生医学研究センター)のいずれかにも所属し、日夜研究に励んでいます。歯科医師を目指して勉学に励みたい学生諸君、また、医歯学関連の研究に没頭したい学生諸君の来学を心からお待ちしています。

 

 

細胞生理学分野

 大学院希望の方へ  

 私たちは・・・
 骨や歯を構成・調節する細胞を用いて細胞、分子レベルでの骨代謝制御機構についてイオン輸送体を中心に研究を行っています。また、学部生、大学院生に対して、分子、細胞、生体レベルにおける生命の維持と調節機構に関して教育しています。
骨は・・・
 骨を作る細胞や吸収する細胞など、多くの細胞によってその大きさや強さが維持されています。このうち骨を吸収する細胞を破骨細胞と呼びます。破骨細胞は骨表面にぴったり貼り付いて塩酸を出し、骨を溶かしていきます。溶かし終えると足を出して、新しい場所へ移動していきます。

只今作業中・・・

只今作業中・・・

 
只今移動中・・・

只今移動中・・・

 

研究テーマ

骨硬組織の細胞を用いた骨代謝調節機構の研究

(1)破骨細胞の骨吸収調節機構の研究

破骨細胞の受容体・膜イオン輸送・細胞内情報伝達・H+放出・骨吸収などの関係を、電気生理学的手法や細胞内Ca2+濃度

および細胞内pH測定法、免疫組織学的手法および分子生物学的手法を用いて検討しています。こうした研究によって破骨細胞の分化増殖機構や骨吸収調節機構を明らかにし、骨粗鬆症や歯周病による病的骨吸収の治療に応用したいと考えています。
破骨細胞は吸盤のように骨の表面にぴったりくっつき、酸を分泌して骨を溶かします。この仕組みは非常に複雑で無数の細胞内分子が協力して働いています。私たちはその中でも、イオンチャネルと酸分泌機構に的を絞って研究しています。

破骨細胞による骨の吸収

破骨細胞による骨の吸収

 

(2)骨細胞による骨メカニカルストレス受容機構の研究

骨への機械的刺激の受容機構を解明するため、骨組織の90%以上を占める骨細胞を用い、それに機械的刺激を与えた時に起こる変化を、イオンチャネルの活性化や細胞内Ca2+濃度の変化、および、分子生物学的な手法を用いて検討しています。骨細胞は骨の中に埋まっており、移動することができません。また、取り出すことが難しく、研究しにくいため、性質もよくわかっていません。私たちは骨の中から上手に骨細胞を取りだし、その性質を調べています。今までに骨細胞は浸透圧や外力に反応してイオン電流が変化することを見つけました。

骨細胞とイオン電流

骨細胞とイオン電流

 

(3)ヒト破歯細胞を用いたヒト歯牙交換の調節機構の研究

破歯細胞の機能的な性質やヒト乳歯の生理的歯根吸収の調節機構はよくわかっていません。ヒト乳歯の交換期に出現する破歯細胞を抜去乳歯より単離し、その機能的性質や分化増殖機構を検討することにより、歯牙交換の調節機序を解明したいと考えています。抜け落ちた乳歯を酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP)という酵素で染めると歯根だけが紫色に染まります。さらに顕微鏡で詳しく調べると破歯細胞と呼ばれる細胞だけが紫色に染まっているのが観察できます。この細胞は歯根の表面に接着し、歯根を溶かして乳歯の吸収が起こります。歯根が吸収されて初めて正常に永久歯が生えることができるようになります。

乳歯の歯根吸収と破歯細胞のTRAP染色

乳歯の歯根吸収と破歯細胞の存在

 


 

細胞生理学分野 所属教員

 

教授 岡部 幸司   

講師 岡本 富士雄 

講師 鍛冶屋 浩 

講師 進  正史 

 

分子機能制御学分野

 

 私たちは・・・
 分子機能制御学分野は生体の機能に関する授業のうち、薬理学や生物学に関連した授業を受け持っています。私たちの体には病気から回復させる復元力が元々備わっています。遺伝子に傷が付いても大事にならないうちにその傷を治す仕組みが細胞の中に備わっています。また、物質の中には元々備わっている復元力を強めたり、弱めたりする作用を持ったものがあり、それを薬として利用して病気を治しています。私たちはこうした生体の働きを研究しています。

分子機能制御学とは・・・
平成13年4月から始まった組織改革に伴って、旧生物学講座と旧歯科薬理学講座の両方の教育・研究を表している名称として名付けられました。
教育面では、1年生の「基礎理科」、「細胞生物学」、2年生の「分子生物学」、「薬理学」、「細胞分子生物学実習Ⅰ」、3年生の「口腔薬理学」、「臨床薬理学」、「細胞分子生物学実習Ⅱ」、「基礎研究演習」などの講義・演習・実習を担当しています。また、入学直前、臨床実習前ならびに最終学年の教育にも携わっています。
研究面では、生体の最小機能単位であるタンパク分子やその合成にかかわる遺伝子の機能を研究し、分子機能を制御することで疾患治療にアプローチしたいと考えています。研究室のドアはいつも開かれており、用がなくても気軽に入れるようにしていますので、是非遊びに来て下さい。

研究テーマ

【日高グループ】

 大学院希望の方へ   

1.遺伝子を護るアポトーシスの分子機構

 たちのからだを構成する細胞はゲノム上に2万個以上の遺伝子を持っています。遺伝子に変異が生じ、それがうまく働かなくなるとがんや遺伝病などの病気を発症することがあります。生体はそれを抑えるために種々の防御機能をもっています。その中の一つアポトーシス(細胞死)は、DNA上に変異を引き起こすような傷が生じた細胞を積極的に細胞死に導くことで、遺伝子を突然変異から護っています。私たちは、人為的にDNAの修復遺伝子を欠損させ遺伝子に傷が起こりやすくなった細胞を用いて、アポトーシス誘導の分子機構を研究しています。

発がん抑制におけるアポトーシス(細胞死)の役割

2.発がん抑制におけるアポトーシスの役割

 私たちは遺伝子トラップ法を用いてアポトーシスに関わる遺伝子を探索し、新規にMapo1 (O6-methylguanine-induced apoptosis 1)/FNIP2を同定しました。MAPO1は細胞内で発がん抑制タンパク質であるFLCN、そして、エネルギーセンサーであるAMPKの両者と複合体を形成して機能しています。アポトーシスの誘導過程において、MAPO1はユビキチン・プロテアソームによる分解から逃れて自らを安定化すると同時に、AMPKの活性化を制御し、アポトーシスの実行因子であるカスパーゼ3の活性化を引き起こします。また、非ヒストンのクロマチン結合タンパク質であるHMGAファミリータンパク質が新規のアポトーシス誘導因子として機能していることも見出しました。そこで、クロマチン動態によるアポトーシス誘導の制御機構にも注目して研究を進めています。がん細胞は正常細胞に比べてよく増殖するので、増殖の盛んな細胞を選択的にアポトーシスによって死滅させることが出来れば制がんの目的にも応用できるのではと期待しています。

発がん抑制におけるアポトーシスの役割

 

【山﨑グループ】

 大学院希望の方へ   大学院指導教員インタビュー

 

 私たちは、口腔で機能するタンパク分子の局在と機能や、遺伝子の転写制御を主に研究しています。これらの分子の機能を薬物で制御することで疾患治療にアプローチしたいと考えています。

1.イオンチャネル分子機能と発現の解析

ion

 細胞膜にはイオンを通すタンパク質、すなわちイオンチャネルがあります。イオンチャネルを開いたり閉じたりして、細胞の機能(細胞容積、膜興奮性、電解質輸送など)は調節されます。その機能を調べるためには、イオンチャネルを通るイオンの流れ(電流)を測定したり、免疫染色という方法でイオンチャネルの存在する場所を明らかにしたり、それを構成するタンパク質そのものや、作り出す遺伝子の発現制御について解析する方法を用いています(山﨑と北村, 生体の科学 53, 331-336, 2002; 山﨑, 医学のあゆみ 223, 488-493, 2007; 山﨑, 福岡歯科大学学会雑誌 36, 9-17, 2010; 山﨑, 薬学雑誌 136, 485-490, 2016)。

イオンチャネル分子機能の解析

 唾液腺の上皮細胞にもイオンチャネルは存在して、唾液の分泌に寄与しています。これが阻害されますと口腔乾燥症(ドライマウス)になります。私たちは唾液腺に発現するイオンチャネルである Ca2+ 活性化 Cl- チャネル (CaCC;上図1) とその制御分子 (CLCA) (Yamazaki et al., Biochim. Biophys. Acta. ?-Biomemb. 1715, 132-144, 2005) 、嚢胞性線維症 Cl- チャネル (CFTR) (上図2; Ishibashi et al.. J. Dent. Res. 85, 1101-1105, 2006)、Ca2+ 活性化 K+ チャネルの性質 (Okamura et al.. Arch. Oral Biol. 55, 848-854, 2010) を調べてきました。また最近、CLCAの変異体が未分化な上皮細胞に局在して、細胞接着抑制に働くことを明らかにし (上図;Yamazaki et al., J. Biol. Chem. 288, 4831-4843, 2013) 、その遺伝子発現がNF-κBによって制御されていることを示しました(Hiromatsu et al., J. Dermatol. Sci. 78, 189-196, 2015)。その他のチャネルとしては、癌細胞に発現する電位依存性 Ca2+ チャネル (T型) の発現が細胞死(アポトーシス)をひき起こすとの結果を得ました (Ohkubo et al. Int. J Oncol. 41, 267-275, 2012)。以上の研究が、イオンチャネルの遺伝子発現メカニズムおよびイオンチャネルをターゲットとした治療法の探索へも展開しています。

 

2.TRPチャネルの口腔上皮における役割と機能解析

 TRP(Transient Receptor Potential)チャネルは、辛み物質や化学物質のみならず機械刺激や温度などの物理的刺激によっても活性化される非選択的陽イオンチャネルです。近年、その生理的役割が明らかになりつつあります。私たちは、口腔領域、特に口腔上皮に発現するTRPチャネルの役割について検討を行っています。これまでに、ミントの成分であるメントールや冷刺激のセンサーである TRPM8 チャネルが舌癌細胞に発現していて、癌の浸潤を増強させること(Okamoto et al., Int. J Oncol., 40, 1431-1440, 2012) や、唐辛子の辛味成分カプサイシンや熱刺激のセンサーである TRPV1 が創傷治癒に重要な上皮の遊走能を促進させること(Miyazaki et al., Biochem. Biophys. Res Commun., 458, 161-167, 2015)を見出しました。

 

皮膚と口腔粘膜組織の再生と創傷治癒の分子メカニズム


 生物は細胞内外の環境をセンスし、環境に適応しながら生きています。そのセンサーの一つが私たちの研究対象であるTRPチャネルです。平成28年から当研究室に着任した内田邦敏講師は、パッチクランプ法やカルシウムイメージング法に加えて、TRPチャネルタンパク質そのものの機能を解析するために、水、電解質、脂質膜並びに精製TRPチャネルタンパク質シンプルのみで構成される単純な実験系である人工再構成系(脂質平面膜法)を用いたチャネル機能解析を行っています(下図)。そこでは、TRPチャネルが環境情報を電気信号に変換するメカニズム及びその生理的意義を明らかにすることを目的として研究しています(Uchida et al., FASEB J., 30,1306-1316, 2015)。また、そのセンサー機能の破綻が生物にどのような影響を与えうるのか、言い換えると、センサー機能の破綻が病気とどう関係しているのかについて治療法の開発を見据えながら研究していきたいと考えています。

皮膚と口腔粘膜組織の再生と創傷治癒の分子メカニズム

 

3.口腔粘膜や皮膚の恒常性維持に関与する上皮―結合組織の相互作用の研究

 口腔粘膜や皮膚の上皮とその直下の結合組織に存在する細胞は相互に作用し合いながら恒常性が保たれると考えられます。それらの細胞から構成される組織の3次元培養系を作製して、口腔粘膜や皮膚の重層化・角化のメカニズムや、創傷から治癒する過程を調べることを行なっています(下図)。このような研究を進めれば、口腔粘膜や皮膚組織の恒常性を回復するような技術につながる可能性があると考えています。

エピジェネティクス

 3次元再構築系を用いた大学院生の研究では、口腔粘膜由来の上皮細胞の分化・角化における caspase14 の促進的役割 (Murakami et al., J. Periodont. Res. 49, 703-710, 2014) や、皮膚線維芽細胞の筋線維芽細胞への変換が重層上皮からの潜在型TGF-β1 の遊離によって促進されること (Hata et al., J. Pharmacol. Sci. 124, 230-243, 2014) を示しました。また、培養条件を改良しながら真皮間葉系細胞から分化させた骨芽細胞様細胞を含む3次元再構築シートの作製を行っています(Suyama et al., Tissue Engin. Regen. Med. 13, 527-537, 2016 )。

 

4.上皮組織におけるエピジェネティック・コードの解明

 遺伝子はコアヒストン八量体に約2回転巻きついたヌクレオソーム構造を作り、さらにクロマチンと呼ばれる高次構造を構築して核内に存在します。クロマチンの修飾による構造変換と転写因子複合体などによる、いわゆるエピジェネティックな機構によって遺伝子発現が制御されています。平成23年から当研究室に着任した八田光世准教授は、クロマチン(DNA とヒストン)の修飾パターン(= エピジェネティック・コード)の変化は細胞・組織特異的に遺伝子が発現するのに重要であると考えて(下図)、口腔上皮癌での悪性度に関連するタンパク(keratin13 など) の発現抑制に対するエピジェネティック制御と選択的薬剤による発現回復効果を報告しました(Naganuma et al. BMC cancer. 14, 988, 2014; Hatta et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 468, 269-273, 2015; Hatta et al., J Oral Biosci., 58, 45-49, 2016)。現在、チャネル関連分子や構造タンパクの遺伝子発現をモデルにして、上皮分化や発癌過程におけるエピジェネティック機構の解明を目指して解析を進めています。

エピジェネティクス

 

 

分子機能制御学分野 所属教員

 

教 授 山﨑   純

教 授 日髙 真純

准教授 八田 光世

講 師 藤兼 亮輔

講 師 内田 邦敏

 

 

研究業績

細胞分子生物学講座 研究業績 (福岡歯科大学・福岡医療短期大学研究業績データベース)

 

 

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