学長式辞 平成29年度卒業式

 口腔歯学部第40期卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。大学院第30期修了生の皆さん、修了おめでとうございます。また、本日ご列席のご家族、保護者の皆さま、心よりお祝い申し上げます。福岡歯科大学ならびに福岡歯科大学大学院を代表してお慶びを申し上げます。

 口腔歯学部卒業生の皆さんは、所定の課程を履修し、卒業試験に合格して卒業が認定されました。入学式から今日までのいろいろなことが思い出されることと思います。「口腔の健康を通して全身の健康を守る」とする口腔医学の理念のもと、講義や実習、登院実習で、歯科医学および歯科医療の知識や技術、そして歯科医師に必要な態度などを学んできました。これからは、歯科医師として、まず、臨床研修の場で、その後は、いろいろな歯科医療の現場で知識、技術、態度を学んでいくことになります。

 現在、歯科医師は、咀嚼、嚥下、発音などの重要な機能を持つ口腔の健康を支えることで、国民のQOL向上に大きな役割を果たしています。

 また、日本は諸外国に例を見ないスピードで高齢化が進んでおり、超高齢社会の到来で老年歯科医療の重要性がいっそう増してきました。国民が「口から美味しく食べて健康長寿」を達成するために、超高齢社会に対応した歯科医療が求められています。そして、今後、地域包括ケアシステムでの歯科医師の活躍が望まれています。

 さらに、国民の歯科医療に対するニーズの高度化、多様化に伴い、口腔インプラント治療のみならず、デジタル歯科治療、再生歯科医療、周術期歯科医療なども期待が高まっています。

 このように歯科医療を取り巻く環境は大きく変わり、国民のニーズに対応した歯科医師の新たな役割が増しています。これからの日本の歯科医療を担っていく皆さんは、歯科医師としてしっかりとした目標を持ち、その実現に向けて研鑽を積んで頂きたいと思います。そして、国民から信頼される「心ある歯科医師」になってもらいたいと願っております。

 また、これからは本学の第40期同窓生として、母校の発展を末永く見守ってほしいと思います。

 大学院修了生の皆さん、学位の取得おめでとうございます。苦労して得られた研究成果をまとめ、論文に仕上げ、そして、それが専門の学術雑誌に受理された喜びはとても大きかったと思います。そこに至るまでには文献検索を徹底的に行い、何度も確認のために実験を行い、あらゆる可能性を模索し、考察する、そしてまた調べる、そのような過程の繰り返しだったことと思います。疑問を徹底的に探求する姿勢は、今後の研究あるいは臨床や教育で必ず役立ちます。問題を解決する思考の進め方は、あらゆる場面で活かされてきます。修了生の皆さんには、これまでやってきた研究をさらに広げ、そして、深めてもらいたいと思います。また、臨床や教育の場でも力を十分に発揮してほしいと思います。そして、いろいろな分野のリーダーとして成長してほしいと願っています。

 卒業生ならびに修了生の皆さん、今日の良き日を迎えるにあたり、まず、これまで皆さんを支えてくれたご家族や保護者の皆様への感謝の気持ちを大切にしてください。

 最後になりましたが、ご多忙にも関わらず、本日の卒業式ならびに修了式にご列席を賜りましたご来賓の皆さまに深く感謝申し上げるとともに、卒業生ならびに修了生の今後の活躍を祈念し私の式辞といたします。