福岡歯科大学

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学部・大学院

泉 利雄 准教授(現:教授) インタビュー

「患者さんを笑顔に! がモットーです
 ~歯内療法の最新技術と熟練の技で一本でも多くの歯を残す~」
泉准教授
2020.02.03
口腔治療学講座 歯科保存学分野
泉 利雄 准教授(現:教授)

――先生のご出身はどちらでしょうか。

泉:生まれも育ちもずっと福岡の博多区です。結婚後もたまたま博多区に住み、10年ほど前に城南区に移りました。博多弁はネイティブと言えるかもしれません(笑)。

―――先生が歯学部に進まれたきっかけは何ですか?

泉:昔から、「大学院まで行って研究者になりたい」という漠然とした思いがあったんです。高校生の頃に、「医療系でかつ、研究する学部」というイメージで歯学部を選びました。入学時点では、開業とか全く考えていませんでした。

――大学に入る前から研究者になろうと思われていたのですか? 

泉:ええ、教科書に書いてある事に疑問を感じたら、自分で納得するまで文献を調べたりして解決してました。自分が納得しないと先に進めない性分でしたので…。そういうスタイルで試験勉強もやっていたので、ものすごく時間がかかっていましたが、おかげで確実な知識を身につけられたと思っています。

――保存科を専門に選ばれた理由をお聞かせください。

泉:学生時代は人工歯排列などがすごく好きで補綴科に行くんだと思っていました。ところが色々あって、大学院で専攻した先は病理の研究室でした。そして、大学院修了の時に、病理の教授だった谷口先生(谷口邦久名誉教授)から本学の保存科を紹介していただいたのがきっかけでした。自分は手先が器用ではないので保存科はむしろ向いてないと思っていたんですが、今ではすっかり得意領域です。(笑)

――縁というのは不思議なものですね。ところで保存科の魅力とは?

泉:できるだけ自分の歯で噛みたいという要望に応えられるのがなんと言っても歯科保存学の魅力だと思います。
特に歯内療法の領域では、器材でいいものが出て来ているので、また脚光を浴びるようになっています。今ではレントゲン撮影装置のCTなどが発達し、これまでわからなかった根っこの中の様子が見えるようになりましたし、複雑な形をした根っこの中を掃除しやすいような合金の器材ができたことで、治療法が格段に進歩しています。何が一番良くなったかというと、今までは我々の技術に大きく頼っていた部分がありましたが、ある程度は技術に左右されずに診療できるようになったことです。

――特別に器用でなくても保存科を専門にできるということですか?

泉:そう言っていいと思います。ただ、根本的なところは変わっていないので、長年培われてきた治療法を全く無視して新しい治療法だけでやっても結果はでません。蓄積されたものは大きく、新しい器材がなくても治せる技術というのもあります。保存の治療は見えないところを治療しますので、細かい作業をコツコツやれるというのはやはり大事だと思います。

――保存科というのは先生にぴったりの診療科なのではないかと思いますが、診療中、心がけていらっしゃることは何ですか?

泉:ある講演会で「患者さんが辛い思いをして病院に来ているのに、診察で先生に怒られて悲しい顔をして帰って行くのは間違っている。帰るときは笑顔で帰しなさい。」ということを聴いてハッとさせられました。それ以来、「患者さんには笑顔で帰っていただく」という思いで診療をしています。ジョークはほぼすべるので(笑)、診療を丁寧に行うことによって患者さんに安心を感じてもらい、笑顔で帰っていただくよう努めています。

 

――笑顔で帰っていただくって素敵ですよね。集中してそんな診療を続けられるのは非常に大変かと思われますが、先生の気分転換を教えてください。

泉:クラシック音楽が大好きです。デスクワーク中もずっと聴いています。

 

――クラシック音楽で、好きな曲を一つだけ選べと言われたら?

泉:これだけは、というのが、たくさんありすぎて一つ選ぶのは難しいのですが、あえて挙げるなら、高校生くらいからずっと聴いていて厭きない曲があります。マーラーという作曲家の「交響曲第10番」です。彼の最後の交響曲で結局未完成に終わっているんですけれども、高校生の時に初めて聴いて「なんてメロディーが美しいんだろう」と思いました。今でも、金曜日はマーラーのその曲を聴く日と決めています。その曲だけで、指揮者違いや演奏者が違うCDを何種類も持っています。
TVドラマで『結婚できない男』というのがありますよね。その主人公がクラシック音楽好きなんですが、両手で指揮する仕草をしながら曲を聴いているシーンでうちの子どもたちがなんと「お父さんとソックリ」と言いだして、とてもショックだったんですよ…。(一同爆笑)


クラシックコレクションの一部

――研究内容について少しお聞きしてもいいですか?

泉:今は、生体工学の丸田先生と組んで生体活性ガラスを使って、象牙質やセメント質を作り、歯内療法学分野での応用について研究しています。歯の神経を保護する薬や根の中に詰めてしまう薬に混ぜて、歯の神経や根の傷の治りが促進できたらと考えています。
ガラスの成分によって骨が加速度的に作られていくのが面白いですね。再生の研究では、MTA(Mineral Trioxide Aggregate)という凄い材料ができて、ほぼ歯にまつわる硬組織を全部作ってしまいます。それと似たようなものが安くてできないかなと研究をしていますが、なかなか成果に結びつきません。

――ヨット部の顧問をされているとお聞きしていますが…?

泉:前任の顧問の先生に頼まれて引き受けたんですが、ヨットについて何の知識もなかった私に依頼されたのが今でも謎です。でもそのヨット部が、今年度のオールデンタル(全日本歯科学生総合体育大会)で、2年連続の優勝という快挙をなし遂げてくれました。学生時代、部活をしていなかったので競技で優勝するという経験をしたことがなかったんですが、その感動を味あわせてもらいました。

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――最後にこれから歯科医師を目指す受験生の皆さんにメッセージをお願いします!

泉:学生を教えている立場から言えば、コツコツ努力できる人はぜひうちに来て歯科保存学を学んでほしいと思います。今は治療器材もどんどん進化していて、たとえ不器用だとしてもあきらめる必要はまったくありません。本学は教員との距離も近くて、楽しい6年間の学生生活が送れると思います。

 

――泉先生、本日はご協力いただきまして、ありがとうございました。

泉 准教授からのビデオメッセージ

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